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2009年11月

2009年11月29日 (日)

マジック・奇術・手品・魔法―H.S記―

 図書館で興味を惹く本を見つけた。泡坂妻夫という作家が書いた「大江戸奇術考」(平凡社新書)である。泡坂妻夫氏は、直木賞受賞の推理小説などを書く作家であり、奇術家でもあった。私も「トリック交響曲」や「しあわせの書」という奇術をからめた小説を買ったことがある。

 「大江戸奇術考」のP。12に、マジックや奇術などの言葉について触れている。

  英語のマジックというのは、今では大変知れ渡った言葉であるが、この本によると、マジックの本来の意味は、「魔法」のことだという。辞典には、

① 魔法、魔術 ②魔力 魅力 ③奇術

「奇術」という意味は、3番目なのだ。超常的な魔法も、合理的な奇術も一緒にされている。ブラックマジックもホワイトマジックも同じマジックで言い表されている。

 日本語の「奇術」という言葉も古いが、明治以後にホワイトマジックの意味で、広く使われるようになったという。奇術には魔法の響きはない。

 江戸時代には、手妻、手品ということが多かったが、これは英語でいうとトリックに当たるという。

 では、マジックに相当する日本語は何かというと、「怪術」「仙術」「秘事」などで、いずれも江戸時代の奇術伝授本の中に出てくるという。

 ブラックマジックに当たる言葉では、「鬼道」「外術」がある。いずれも仏教から出た言葉で「鬼道」は「幻術」「妖術」の類、「外術」は仏教の法に外れた魔法をいう。

 以上が引用部分である。

 奇術伝授本の中に、呪いや占いなどの術が少なからず含まれていたということは、奇術とそうしたものが同じように捉えられていた部分があるからに違いない。

 また、「鬼道」「外道」のように、仏教と関係していた術があるということは、重要である。何故かというと、仏教が祈祷などと絡めて、秘術として、本来の仏教の教えから外れたところ人々を惑わしていたことを示すからだ。しかも、仏教外で行われたものを「外術」として区別していたというのだ。

 マジックの歴史は古く、エジプトの壁画にも出てくるという。古代には、おそらく怪しげな不思議な術を使って人々を恐れさせたり、威服させたりする人がいたのだろう。泡坂氏は、そういう人たちは、自然現象などの偶然に頼って不思議な現象を見せていたと言っている。

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2009年11月25日 (水)

マジックに学ぶ④―三上直―

 マジックは難しい

 すぐに覚えられる簡単なマジックを一つ二つ教えてくださいとよく言われる。そんなのがあればこちらが教えて欲しいとマジックの参考書にかてあったが、同感である。

 マジックは、一見簡単なもののように見える。事実、トリックそのものはあまりにも単純、簡単なものが多い。タネを聞いてがっかりする。何でこんなことにだまされたのかとくやしくなる。

 マジックはタネの仕掛けが簡単なのであって、それを不思議に見せるための工夫、演出方法はなかなか簡単ではない。順序を一つ間違えば不思議でも何でもなくなり、的確なことばの説明がなかれば、どういうマジックなのかが分からなくなる。

 視線や角度や足の位置、あるいは間のとり方などあらゆるところに気を配って、初めてマジックが成立する。

 マジックの原則にタネを教えてはいけないというのがある。正確に言うなら、タネだけを教えてはいけないということでる。教えるならその人がきちんと人前で演じられるまで徹底して教えるべきである。そのためにお互いの努力が必要である。安易に人に教えてはいけないし、人から教わろうとしてもいけないと思う。

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2009年11月16日 (月)

マジックに学ぶ③―三上直―

 誠実で心強いSさん

 Sさんは学生時代にマジックを学んだ。だから、基礎ができている。テクニックがある上に、見せ方、見せ場を心得ている。背筋を伸ばし、指先にまで心を配った演技が美しい。

 子ども会などの団体からマジックショーを依頼されると、私は必ずSさんに連絡する。いっしょに出演してくださいと。時間が許せば他の仲間にも声をかける。協力し合ってショーを盛り上げる中で、お互いがマジックを学びあう。だから、Sさんはとても心強い若きマジシャンである。

 よほどのことがない限り、Sさんは私の申し出を受けてくれる。そして、名古屋から岡崎まで車を飛ばして来る。

 その日は、たまたまマジックショーを3人でやることになっていた。Sさんはもう一人の年配のマジシャンIさんを同乗させて来る予定だった。しかし、前日、Sさんはひどい風邪をひいて、とても出演できる状態ではなかった。それでもIさんを送ってこられたのである。38度の熱をおして1時間余り車を運転して来たのである。Iさんを送り届けるためだけに。

 約束をした以上約束を果たす。自分よりも人のために行動する、そのための最大限の努力をするということを若くして身につけた人だと思う。心強く思う所以である。

 Sさんは某市役所の職員である。

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2009年11月 9日 (月)

ワンデーコンベンションin中部

 11月8日(日)に、中部奇術連合会が主催の「第7回ワンデーコンベンションin中部」が金山の中京大学プルニエホールで開かれた。

 コンベンションには、名古屋華マジカルグループの常任講師である鈴木元先生がゲスト出演をされ、また、コンテストの審査員も務められることになっていた。

 それで我が名古屋華マジカルグループからも多数の会員が見に行った。午前九時半の開場であったが、8時半ごろには並んでいるとよいということだった。その時刻には、既に100人ぐらい並んでいた。丁度同じクラブのAさんがいた。しばらく並んでいて、鈴木先生の手伝いをする予定のOさんを見つけたので声をかけると、もっと前の方に会長と並んでいるから代わりに並んでほしいということであった。刈谷とか松阪から来たというグループが前後にいた。

 開場はほぼ定刻どおりであった。Aさんと私で1階の中央辺りに、会長が右手に席を確保した。会場にはマジック愛好家が続々と入ってきて1階席は直ぐに満席となった。横浜から来た特別会員のMさんやH講師夫妻、長老のWさん、会計のMさんもご夫婦で来られた。

 ロビーにはたくさんのマジックのディーラーが店を出していた。

 第1部はオープニングショーで、ドイツからはるばる来たユンゲユンゲが演じた。パントマイムを取り入れたコミカルなマジックを2人で演じた。世界コンテストで第一位を獲得したマジックだそうで楽しかった。

 その次は、プロフェサーサコウで鳩だしやカードマジックなどを30分ほど次々に演じたがさすがにプロの演技であった。

 早めに始まったランチタイム。3階で助六とペットボトルのお茶が配られた。屋上広場や3階の会議室が開放されていたのでみなさんはそこで食べていた。弁当込みというのはなかなかいいアイディアだ。

 第2部は11時半から始まった。参加者14名によるコンテストであった。コンテストに参加希望者が多くて4組に遠慮してもらったそうであった。参加者が多いので30分繰り上げたということであった。入場券とプログラムで開始時刻が異なっていたので、遅れて入ってきた人もいた。

 我が名古屋華マジカルグループからもSさんが出場した。日本の羽織袴の服装で和風の卵袋を使って卵のプロダクションを演じ、最後にひよこと雌鳥を出した。大変上手に演じていた。

 若い家族が赤ちゃんや子どもも使って入れ替わるマジックを演じた。お父さんのリングマジックの音楽に合わせて女の子が体を動かすのが微笑ましかった。

 長野からは、小学生と中学生の兄弟が出場した。黒いシルクハットに燕尾服で子どもとは思えない上手なマジックであった。

 地元瀬戸からの若い女性二人が、花笠音頭やお江戸日本橋などの日本民謡に載せて2人が同じ演技をしたのもユニークでよかった。

 参加者は、みなそれぞれに熱演をして見ごたえがあった。コンテスタントの緊張感が見るものにも伝わってきた。Hさんはプログラムにある書き入れるところに出来具合を書き入れて審査員になったつもりで見ていた。賞をもらうとしたら大阪から来た黒い服装で赤いカードを使ったカッコいい若者のカードマジックが一番だろうと予想していた。京都から来た若者の鳩だしも賞に入ると予想した。    

 審査員が審査をする時間にディーラーの店を見る休憩があり、どの店も賑わっていた。

 結局、グランプリは、赤いカードの学生で、第二位が京都の鳩だしをした青年、第三位がジャグリング・マジックの青年であった。ジャグリングとマジックを組み合わせた若者の演技も面白かったが、ジャグリングをどう評価するかだと思っていた。 最後に演じた獅子と竜のゾンビもいいと思ったが賞には入らなかった。

 第3部はゲストマジシャンの演技であった。司会者は、アメリカから来たマジシャンで、英語と日本語で笑いを取る面白い司会にみんな大笑いであった。

 ユンゲユンゲがゴムでできた円い穴が開いた形のものを使ってさまざまな人模様を演じた。日本では、早野凡平が演じているものに似ていた。

 藤本明義のカードなどのマジックも手馴れたものであった。

 司会のハンクライスの客を引っ張り出してのコミカルなカード・マジックは笑えた。

 我がマジカルグループの講師である鈴木元さんのアヒルを使ったマジックは、「アヒルの元さん」と言われるだけあって素晴らしいものであった。あの大きなアヒルを使っての取り出しはどのようにするのか興味深く見た。軽いフットステップで演じたアヒルに関係した。テーマを意識したオリジナル性あふれるマジックでした。、最後は舞台いっぱいに孔雀を描いた布が広がり、その後クジャクの頭が出現して立体的な動きとなり観客はどきもを抜いた。

 再度登場したプロフェサーサコウは、火を駆使したマジックでカードや鳩だしを演じた。さすがに見事なものであった。

 ユンゲユンゲの3人が映像と実際の動きを組み合わせて演じるという映像のマジックが新鮮で面白かった。このグループは、もと医者や建築家だったということだ。

 DR,沢&ユミは、Dr.沢がコインや貝を使ったクロースアップマジックを見事な手さばきで演じた。特にガラスのグラスの砂の中から貝が現れたり、グラスを貫通して貝が中に入るのは不思議であった。奥さんのユミは、LDの赤い光のプロダクションが金魚に代わるという新しいマジックと万国旗を帽子から次々に出し、最後はとてつもない大きい旗を出して驚かせた。

  終了は5時。休憩があるとはいえ7時間の長いマジックショーであった。疲れたが見ごたえのあるショーであったと思う。

                             (H.S記)

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