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2012年3月 6日 (火)

今の世相を映す隣家の取り壊し

 先日から隣家の取り壊しが始まった。この家は戦後に建てられたのだが、持ち主が大工だったので良い材料としっかりした建て方でできていた。その後住んでいた子ども夫婦もよく手入れをし、外壁を替えたり内装を替えたりしていた。また、庭木も毎年剪定を頼んでいた。

 夫婦には娘が1人いたが、東京方面に嫁いで行った。その後奥さんが早く亡くなり、主人が1人で暮らしていたが、病気で亡くなった。

  残された娘は時々戻ってきていたが、昨年末に処分することを決断した。隣家なので仲介業者が買わないかと打診してきたが、到底買う余裕がない。そのうちに売れたことがわかった。

 そして数日前から解体が始まった。驚いたのは、家財道具を運び出す様子がなかったことだ。ある日突然解体業者が来たのである。

  業者は庭木を取り払い、立派な庭石も産業廃棄物の車で捨てに行った。機械でやるので半日もかからなかった。

 庭には布団などが山と積まれた。家具も一部が放り出された。ピアノなどの大きな家具は中古業者が処分するのかも知れない。

 要するに、全てを解体業者に任せたようだ。手入れをした庭木もまだ使える家具も布団なども全部ゴミとなってしまった。

 遠く離れている子どもにすれば、いちいち戻ってきて家具などを売る払うのも面倒であったのだろう。

 その話を東京にいる娘に話したら、「他人事じゃないよ。うちもそのうちそうなるんだよ。」と言った。まさしくその通りである。

 昨年から断・捨・離をしなくてはと思いながら、まだ手がついていない。我が家の財産は、ゼロから築き上げたものだが、他人にとってはゴミでしかないのだ。タンザニアのバッサ族は別としてもフィリピンなどなら欲しい人が一杯いるであろうに。

 

 ―H.S―

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