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2012年11月13日 (火)

日本舞踊稲垣流 第62回豊美会発表会を観る

11月4日(日)に日本舞踊稲垣流の第62回豊美会が日本特殊陶業市民会館ビレッジホールであった。知人のSさんのお嬢さんが稲垣舞蝶という名取りで出演されるので券を頂いた。

 13時開場で13時に着いたら、もう入り始めていた。中に入るとかなりの席がうまっていた。それでまん中の通路より3つほど後ろに席を取った。しばらくして気が付いたらSさんがすぐ前にいた。席を取っていて下さったのだ。それでそちらに移った。

 13時半に始まり、最初は家元のお孫さんたちの踊りで、お月様と白虎隊を踊ったが可愛らしく、特に白虎隊は微笑ましかった。

 第一部は、歌謡で兄弟船や天城越えなどの演歌が多かった。歌謡の部は18番まであって、それぞれが日頃の練習の成果を披露して上手に踊っていた。歌謡の踊りは宴会とかちょっとした会合で披露するのに手頃である。介護施設の慰問などでよく踊られる。

 第2部の古典は、舞台の大きな背景やセットがあり、しかも、長い踊りであった。みなさん大変お上手で楽しませて頂いた。

 長唄 鶴亀、 小唄 紅日傘、 長唄 松の緑、 長唄 春秋。この春秋は大きな花とそこから出る赤い長い布を使ったが、それを見てマジックのファウンテンシルクを使えばいいかも?と思った。

 長唄 梅の栄  は、衣装替えが何回かあった。名取となられた稲垣美利さんが踊ったが力の入ったよい踊りであった。この踊りの後手ぬぐいが撒かれた。私は前の方に行ったら、名古屋華マジカルグループの会長のみずほさんがいたので驚いた。知り合いの稲垣友紀洋さんの応援だそうだ。

 俚奏楽 雪の中、 長唄 舞妓(花が見たくば)は、何と82歳の方が舞妓に扮して踊られた。高ぼっくりを履いての踊りで心配していたら転倒した。でも、何事もなかったのでよかった。歳に関係なく挑戦するのはいいことだ。

 長唄 黒髪、 大和楽 古跡の秋。 そして、次が舞蝶さんの「新鹿の子」であった。長い花道からの出であった。私はカメラで動画を撮るべく用意をしたが、花道から出るとは知らず、カメラが踊ってしまった。衣装チェンジがあり、赤い衣装に赤い笠を連ねたものを持っての踊りに変わった。この扮装は日本人形によく見るものである。最後は緞帳が下りて終わった。変化のある踊りをしなやかに艶やかに踊られた。さすがであった。

 常磐津 幻猩々、 は 歌舞伎にも出てくるものに似ていた。長唄 羽の禿、 長唄 助六、 これも歌舞伎からだと思われる。男踊りを巧みに踊った。

 常磐津 のろけ地蔵は面白い題名だ。 大変地味な背景の中での踊りであった。

 稲垣友紀洋さんの踊りは「藤娘」で、これもよく知られた大作である。大きな舞台装置の下で藤を持って踊った。とても上手であった。

 清元 瓢箪、 長唄 春の調べ、 新内 小原庄助さん、この辺は幹部級なのかみなさん素晴らしかった。

 最後は、家元の稲垣友紀子さんが、荻江節 「鐘の岬」を踊った。紫の衣装で舞台背景はかなり地味で静かな味わいのある踊りで意外であった。というのは、それまでもお弟子さんたちの踊りの舞台が大掛かりで派手なのが多かったからだ。

 第3部は、再び歌謡で、最初はゲストの水上志保さんの歌で美空ひばりの悲しい酒などが踊られ、その後、持ち歌の「縁川」、「ひばりの佐渡情話」を独唱した。趣向が変わっていてよかった。

 舞蝶さんの踊りはオオトリの前に、「釜山港へ帰れ」を稲垣豊由希さんと踊った。この日のステージでただ一つ、和服ではなく、韓国の衣装を着て大きな扇を持っての異色の踊りであった。

 最後は「山河」を家元のお嬢さんの稲垣舞比さんたち4人で踊った。近くにいた人たちが「やはり舞比さんが光ってるね」と話していた。

 終わったのは6時40分ぐらいで、すぐに外に向かうと、受付で花束を配っていた。私も1つもらって幸せに感じた。

 Sさんのお蔭で日本の伝統文化の日本舞踊に触れることができた。私には、長唄、常磐津、清元、荻江節、新内、大和楽・・・などの知識もなく、区別すらつかないが、伝統芸能を学んで継承していこうという人たちがいることは素晴らしいと思った。延々7時間は、初めての経験であったが、ある意味で勉強になった。

 手つき、腰の落とし方、首の動かし方、しなの作り方、足の運び方、目線・・・そして、小道具の扇、団扇、手ぬぐい、布、ショール、鼓、花、笠・・・などの使い方なども興味津々であった。

 マジック、特にステージマジックを目指す人にとっては日舞は大変参考になると付け加えておきたい。

                 ―H.S―

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