高齢者と呼ぶのは何歳からが適当か
18日の朝日新聞朝刊に、何歳から高齢者とするのが適当かを検証するという記事が載った。日本老年医学会と日本老年学会が高齢者の定義について検証を始めたというのである。
これまで一般的には65歳以上が高齢者とされてきた。名古屋市の敬老パスも65歳以上から支給される。私が定年退職をしたのは60歳であったが、この頃は定年の年齢が延びたり、年金支給が遅くなったりしている。それでも65歳が目安となっている。
総務省の人口推計では、65歳~74歳を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者としているが、一時期物議を醸したことがある。後期高齢者とはなんだということであった。
私の父が退職したのは55歳定年であった。今から45年ぐらい前の話である。その頃65歳といえば私たち若者から見ると随分年寄にみえたものであった。その代りその頃の老人は、人生の経験者として、高い知識や能力を備えていて尊敬する存在であった。その頃の平均年齢はいくつぐらいであったのだろう。
今は日本人は世界で1,2を争う平均年齢となり、70歳を超えてもかくしゃくとしている人が多い。むしろ70歳は洟垂れ小僧かも知れない。
そういうことで身体能力も高い人が増えたので、「前期高齢者は、高齢者とは呼べない集団ではないか」と言った指摘がなされているのだそうだ。
東京都健康長寿医療センタ―研究所の調査では、2002年時点での65歳以上の身体能力は、日常的な歩行速度が男女とも11歳、握力で4~10歳、1992年時より若返っていたという。2002年といえば今から10年前でデータが如何にも古い。今調べればもっと若返っているかもしれない。
大阪大学病院老年・高血圧内科の入院患者のデータ(2012年)では「転倒の危険性が増すのは75歳以上」だという。こちらのデータは新しい。
高齢者の定義を何歳からとするかは、年金や医療制度やその他に影響しかねないので慎重に検討するということである。
個人的に言えば、いつの間にか後期高齢者になってしまったが、まったくいつの間にかで、気がつけば・・・・・○○歳である。人生あっという間に過ぎる感じである。でも、自分の感覚としては、幸いなことに歳を取ったとは思わない。
政治家や実業家や芸術家などは、75歳でも80歳でも中には90歳でも現役である。私でも仕事があれば働けると今でも思っている。残念ながら仕事がないだけである。
何歳から高齢者でも私には関係ないが、学術的にしっかりと議論をしてもらいたいと思う。
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