もたついたりネタを落とした時、決して慌てない(すみえ先生著書)
もたつたりネタを落とした状況を、ある程度想定しながら練習することです。なぜなら、音楽はどんどん先に進む、そんな時は手順を省くことも必要となってきます。
もたついた分を取り戻そうとして、急いだ演技になったりしないような演技にしましょう。私はおっちょこちょいな性格なものですから、(笑い)よく物を落としたり、もたついたりします。
例えばハンカチを落とした時、別にべつに拾わなくてもいいものでも、お客様は「あ!落としたと」心の中では絶対に思います。
そこで知らんふりしたり、踏んだりしたら奇麗なシルクや花等がかわいそうです。お客様にもダメージを与えてしまいます。ですから、その場合はやはり優しく拾った方がいいのです。特に女性の場合はそうした方が良いでしょう。
ハンカチを踏んだり、落としたものを無視しているのは、常識的に云って不自然な行為です。日常生活だったら、落としたものは必ず拾いますからね。
あるマジシャンは、「舞台で落としたものはずーとそのまま拾わないことにしている」という話を耳にしたことがあるのですが、私はあまり賛成できません。やはり常識的な事を踏まえた上で演じた方が、見ているお客様も気持ちがいいと思うのです。
特に女性の場合は、にっこり笑って「あら!落ちたわ」という気持ちを素直に出した方がいいと思います。私もそのように拾っています。
落としてしまったら無表情にぱーっと慌ててテンポを狂わせて拾うよりも、流れを壊さないように上手に拾うように心がけましょう。
ステージに上がると、どうしてもプレッシャーがかかりますから「ここで落としてしまったら、こういうふうに拾おう」というところまで考えて練習しておくとよいでしょう。
マジックには失敗がつきものですから、失敗を恐れてはいけません。失敗の程度にもよりますが、逆に失敗したことによって、お客様に親しみをもってもらえるような時もあります。
失敗しても恥ずかしがったり照れたりしないこと。ミスデレクションという方法がマジックにはありますが、これなどは「逆の効果」の使い方の一つです。お客様に油断させておいて、実は別の何かをしてしまうという演技です。
M・O
★ 次回は「鏡の前で練習する時には 」 です
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